なぜ、ヘッドスパを施すと自律神経のバランスを整えることにつながるのか考えてみましょう。
=アーユルヴェーダヘッドスパを学びたい美容師のためのミニ座学=
自律神経とは
自律神経(じりつしんけい)とは、体内のさまざまな機能を自動的かつ無意識に調節する神経系の一部です。具体的には、心拍数、血圧、呼吸、消化、体温調節などの生理的な活動を管理しています。自律神経は主に二つの部分に分けられます。
- 交感神経系(こうかんしんけいけい): ストレスや緊急事態に反応する際に活性化し、体を「戦うか逃げるか(fight or flight)」の状態にします。心拍数の増加、血圧の上昇、気管支の拡張などの効果があります。
- 副交感神経系(ふくこうかんしんけいけい): リラックスや休息時に活性化し、体を「休息と消化(rest and digest)」の状態にします。心拍数の減少、消化活動の促進、体内のエネルギー保存などの効果があります。
これら二つの神経系は互いにバランスを取りながら働き、身体の内部環境を一定に保つ役割を果たしています。このバランスが崩れると、体調不良やストレス関連の疾患が発生してしまいます。いわゆる「自律神経失調症」に悩まされることになります。
現代はストレス社会。緊張したり不安になったりと交感神経が優位になる時間が1日の大半を占めている人が多く、なかなか心も身体もリラックスできる事がありません。
そもそも1日は24時間ありますので単純に半分で考えても12時間。交感神経の割合を労働時間6~8時間約5時間で家事や買い物、自分の身支度など活動的な時間の配分となります。一方残り12時間を睡眠や休息と考えると副交感神経の割合で考えるとはたしてこの時間を確保できているのでしょうか?
また、副交感神経が優位になっている時というのは休息だけなにかというそうではありません。
実は、感動したり笑ったりリラックスモードの時も優位になります。また、視覚から暖色系の光がはいるというのも副交感神経が優位になります
遠い昔、まだ電気などがなかった頃、人間は夕日をみて1日の終わりを感じ、家のろうそくや暖炉の灯りをみて家族団らんの時を過ごしたのでしょう。副交感神経が優位になっていれば胃腸の蠕動運動も活発になり、お夕飯もきちんと消化運動ができて健康的だったと思います。しかし、現代は夜も明るく、青白い光が視覚から入ってくるため(スマホやテレビ、パソコン)なかなか神経も休まりません。感動して涙することも少ない、大声で笑うことも少ない。となるとなおさらですね。
ながいコロナの時間を人類は経験し、この「自律神経失調症」に悩まされることになった人も多いのではないでしょうか?マスク着用で表情も乏しく心もどっぷり不安や緊張感に浸かってしまった人に
オージャスアーユルヴェーダヘッドスパでしばし副交感神経を優位にし、脳の休息を体験していただきたいものです。
「自律神経失調症」の不調で、なかなか寝付けない。夜中起きてしまう。長時間の睡眠がとれない。脳をフル回転して疲労している。緊張で首が固まる。頭皮が張る。呼吸が浅くなる。眼の疲労がある。食欲がない。過食してしまう。等々これらを調整しコントロールしている重要なポイントは脳内にあります。
それが脳内にある自律神経コントロールセンター「視床下部(ししょうかぶ)」です。視床下部は、体温、食欲、睡眠、ホルモン分泌などの多くの自律機能を調節する重要な役割を果たします。視床下部は脳幹や大脳辺縁系と密接に連携し、身体の内外からの情報を統合して、適切な反応を引き起こします。
私たちヘッドスパリストは脳に五感をとおしてアプローチすることによって、脳を活性もし、リラックスもさせることができます。
人の手と温めたオイルで呼吸に合わせたリズムと圧で至福のヘッドスパ体験を多くの人に知っていただきたいですね。
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